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逢魔時

2021.12.02 橋本 愛羅の公式ブログ

宛ら其奴は幽鬼のような姿でそこにいた。

恨めしさを果てなく秘めたその胡乱な眼差しで此方をじい、と見つめているのだ。
太陽がじわりと滲みだした空と木枯らしの風。

逢魔時。
そいつは私の顔をしてそこにいるのだ。
お前が殺した日々の言葉を、
お前が見殺しにした日々の心を、
そう言いながらそこに、いるのだ。

あの時に救ってやれなかった私が
今も殺し続ける私を嘆いている。

どうしたって太陽は沈んでしまったが。

先日の彼奴は確か、

あの日言えなかった言葉を両手に抱えて

同じように恨めしいといった顔で溶けた。

奴自身が私の心なのだ。

だからこうして形をなして呆れた顔で

もう一人の私を見ているのだろう。

すっかり暗くなってしまった空と浮かぶ月。            

通りを歩く影は一人分で、ぴんと背中が伸びた気がした。

最近いろいろな物からインスパイアをもらうことが増えたので、短い文をちょこちょこと……!

少し怖い話にも挑戦してみたい!と思ったらなんか違う感じに、、、笑笑

この時期は寒くて部屋に篭りがちだから、余計に文が捗りますね。